尋ねてきたのは?

コロナワクチン接種が始まりました。なんだかんだで1年以上の戦いを余儀なくされている。人間VSウイルスの戦いはいつ終戦を迎えるのか?とはいえ、やれることは感染予防を徹底して感染拡大を抑えて、その間にせっせとワクチン接種しか道は無さそうです。手洗いうがいの徹底を改めて頑張っていきましょう!

暇つぶし投稿第12弾です。暇な人だけ読んでください。

今回の舞台は何度も登場する、伊豆七島の新島。僕の祖父母が住んでいた島だ。

祖父母は他界したが、墓守のため僕の両親は新島へ帰省していた。

ある夜、母親が台所で洗い物をしていると、窓ガラスをコンコンと叩く音が聞こえた。母親は空耳かと思って再び洗い物を再開すると、再びコンコンと叩く音。母親は、居間を確認するとビールを美味しそうに飲んでいる父親がいた。母親は、「お父さん、今庭にいた?」と聞くと父親は、「ずっとここにいるぞ!」と答えた。不思議に思い庭に出て確認したが誰もいない。やはり空耳か…と思いながら洗い物を終えて床に就いた。翌朝、盆入りの前日なので母親はお墓の掃除に向かった。

ここで余談だが、我が家は祖父母と叔父が眠る墓の他に向畑と呼ばれる場所のお墓も手入れをしている。向畑は先祖が眠る墓と思いきや、誰が眠っている墓なのかわからないのである。どういった経緯で墓守をすることになったかと言えば、1879年 明治12年にコレラが流行した。多分7代目ぐらいのご先祖様の頃だと思うが、夢の中でこんなお告げがあった。「向畑を祀ってくれたらそなたの家を流行り病から守る…」と。真夜中の就寝中なので、ある意味の闇取引が取り交わされたようだ。実際新島でも数多くの人が亡くなったそうだ。しかし、闇取引のおかげか謎だが、我が家は全員無事だったという経緯である。

毎年の彼岸、盆、正月と墓石周りの草を刈り、墓の周りに敷き詰められた白砂を綺麗にしてお供物とお線香をかかさずあげている。(ちなみに墓の周りは蚊が多く、長袖長ズボンの状態でも平気で刺してくる。新島の蚊というのはとても活きがよく、墓掃除をした後は家に戻るとムヒを全身に塗りたくる)

昨夜の不思議な出来事をすっかり忘れていた母親は、向畑のお墓掃除に向かった。歩いて5分程度の距離なのだが、その道中はなんとなく薄気味悪い。実は向畑という場所は、島流しにあった人(流人 るにん)が、再犯を犯した際には死刑となる。その処刑場があった場所がこの向畑なのである。処刑場跡を通過して、お墓にたどり着くと、墓全体が見えないくらい雑草が生い茂っていた。とはいえ毎年のことなので、手際良く除草していると、何故か母親はいつもよりもう少し奥まで除草しようと思い、生い茂っている草をかき分けてみると、今まで見たことのない墓石が発見された。今まで確認していた墓石は2つであったが、3つ目が現れたのである。毎年毎年掃除していたのに何故見つからなかったのか?と不思議に思う出来事であった。

母親は家に戻り考えてみると、昨晩の来訪者は、3つ目の墓に眠る主であったのかもしれないという結論に辿りついた。主が隠れている墓を見つけてほしくて、掃除する前日に母親のもとを訪ねてきたのではなかろうか?

正直、どこの誰かもわからない墓を毎年掃除して供養してきた先祖や祖父母、両親は偉いな〜!自分だったら続けてないだろうなと心底思ってしまう。まあ、故人を供養するということはいいことなので、今後も続けていきたいと思う。

ちなみに母親は、毎夜台所に入る時には必ず「おい!脅かすんじゃねーぞ!」と言ってから台所に入る。どうやら少し怖かったらしい(笑)

では!

作成協力 うちのおかん

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